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お勧めの本

畑岡宏光のおすすめ本です。

大衆の反逆

オルテガ・イ ガセット

今の日本で生き抜くために読んでおきたい一冊。

第一次世界大戦後の欧州での問題を取り上げた内容
だが、最近の日本のために書かれたと思える記述に
驚く。

特に、

「自分たちが喫茶店の話から得た結論を社会に強制する」

という記述は秀逸で、この作品が1930年に上梓
されたことを考えると、著者の洞察力が如何に優れた
ものであったかが理解できる。

また、

「大衆はいまや、いっさいの非凡なるもの、傑出せる
もの、個性的なるもの、特殊な才能をもった選ばれた
ものを席巻しつつある」

というのは、有名人や稼ぐ人達へのやっかみや批判を
みればよく分かる。

日本の、政治・経済・社会問題が全て、大衆化に
よるものだとすれば、これを変えるには、著者が
提唱する「貴族(地位ではなく精神構造)」になる
必要があるだろう。

影響力の武器

ロバート・B・チャルディーニ

人が行動を起こす6つの原則がある。

1「返報性」
2「一貫性」
3「社会的証明」
4「好意」
5「権威」
6「希少性」

これらを知ることで、マーケティングに応用できる他、
「悪い影響力」から自身をを守ることも可能。

良きマーケターになるために、そして賢い消費者に
なるための必読書。

また、人間の深層心理の動き方を知ることで、人との
コミュニケーションに応用できる。

2010年頃から「心理学ブーム」になっているが、
この本を読むだけで事足りる。

例えば、「返報性のルール」の防衛法については・・・

「返報性のルールを無視すると、自分の公正感や義務感を
傷つけることになる。相手の申し出はありがたく受け
入れておき、もし後になってその行為がより大きなお返
しを要求するための策略だったと判明したら、そのとき
にそれなりの対応をすればよい。セールスの戦術に好意
で返す必要はない。」

という趣旨が書かれており、分かりやすい。

詐欺とペテンの大百科

カール・シファキス

「なんだ、詐欺の本か!」と、侮る事なかれ。

ビジネスと人間心理について深く学べる、壮大な
事例集で、最後まで楽しく読むことが出来る。

詐欺とペテンの手法は、数百年前からその基礎は
全く変わっておらず、人間が持つ共通心理「楽を
して稼ぎたい」というところを巧みについてくる。

詐欺に遭わないようにするための心構えが身につく
だけでなく、人間心理の真相を学習する意味でも
有用な本。

値段はやや高めではあるが、事例が多く、内容も
精査されたもので、コンテンツの価値から考えると
お買い得といえる内容。

本書は学術文献としても使われることがある事も
追記しておく。